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しばらく前に「クレジットカードのショッピング枠の現金化」が流行しました。これはヤミ金の手口の一つです。

ヤミ金業者は時折、変わった手口を用いて違法融資を行うことがあります。しかしその本質は一つしかありません。

今回は特殊なヤミ金の手口を見破るポイントについて説明します。


特殊なヤミ金の手口


特殊なヤミ金というものは息が極端に短いのが特徴です。その理由はある業者が変わった融資を行うと他のヤミ金業者も我も我もとマネをして、だんだんそれが世間に広まり、あっという間に取り締まりの対象となってしまうためです。

過去に生じた特殊なヤミ金の一例として以下のようなものがあります。

  • 自動車金融


  •  地方に行くとまだ『車でお金』といった看板を見ることがありますが、これは昔から存在する「自動車金融」というヤミ金の手口。

     マイカーを持って審査に行くと自動車を担保に、高利の貸付けをされます。自動車の名義等はその場でヤミ金のものとして書き換えられます。ただ、自動車そのものはリースとして債務者に貸与されます。つまり傍目にはお金だけを借りて自動車はそのまま使い続けられるというかたちになるのです。

    ただし、高利で返済ができなかったりすれば当然、借金の金利は残り、さらに自動車も奪われるかたちになってしまいます。また、ヤミ金側がごねれば名義は元に戻らず、しかも借用書はそのままで金利が増え続ける状況に陥ってしまうのです。


  • 金貨金融


  •  金貨金融は10年ほど前に流行した特殊なヤミ金です。  この手口はまずは債務者に金貨を購入させます。しかしこの時点で債務者はお金がありません。だから後払いという形式にします。債務者は金貨を購入し、その場で元の売り手に売却。後払いになる分との差額がヤミ金の手数料となるというものです。

     わかりやすくいうと、Aさんが5万円分の金貨を購入。金額の支払いは十日後です。そしてこの金貨をその場で売り手に売却。売り手は下取り価格として2万円をAさんに支払います。Aさんは2万円の現金を手にし、支払いは十日後、5万円。金貨は元の売り手の手元に戻るという手口です。

     この金貨金融は2011年、北海道でヤミ金業者として訴えられましたが、業者側はヤミ金ではないとして控訴。しかしその場で棄却されたというものです。


  • カードの現金化


  •  いまだに細々と残っている手口です。ご存知の方も多いのではないでしょうか。  「クレジットカードの現金化」と書かれた看板は、今でも繁華街などでちらほらと見かけます。

     クレジットカードにはキャッシング枠とショッピング枠があります。このうち、キャッシング枠はその名の通り、現金を借入するためのもの。一方、ショッピング枠は買い物をするための枠です。

     このショッピング枠が10万円空いていたとします。それを買い取り業者に伝えると、業者側は10万円分のPC・デジカメなど、高額商品をカードで買わせます。次にこの商品を業者に指定された場所に郵送すると、業者はこれを下取り価格で買い取り、現金を債務者に渡すという手口です。

     ショッピング枠の現金化の恐ろしいところは、勧誘の文句が「カード枠の95%で現金化」などと述べているにも関わらず、一度カードで商品を購入してしまうと、手数料だの郵送料だのと散々ごねられたあげく、10%も現金が渡されない可能性が圧倒的に高いのです。

     だまされたと思った債務者が、カード会社に連絡をしても、カード会社はショッピング枠を現金化することを認めていません。この結果、借金だけが残り、カードも差し止められてしまうという事例が相次いだのです。

     なおカードの現金化は現在、取り締まりが進んで下火になりつつあります。

特殊なヤミ金の手口に共通するポイント


上記をご覧になられればわかると思いますが、特殊なヤミ金には共通するポイントがあります。

つまるところ特殊なヤミ金というものは「質屋」の手口を用いています。質屋に預ける質草は、一般には高級なブランド品・貴金属・電子機器などが挙げられるでしょう。特殊なヤミ金業者も基本的にはその手口を用いています。

しかし質屋と異なる点は、必ず「法外な利息をつける」点にあること。手持ちの品を売るだけであればそれは犯罪にはなりません。自動車金融で自動車を返さなければ、延々と利息がついてきます。金貨金融も同じです。カードの現金化も同じです。


まとめ


どんな特殊な手口を用いようとヤミ金業者の本質はみんな同じ。利息がついてまわり、そしてそれを返済することができなくなるのです。

では、返済ができなくなるとどうなるか。これは金貨金融が立件された内容で理解できます。金貨金融で返済ができなくなった債務者は、売り手のヤミ金から「返済できないのであれば携帯電話をよこせ、口座を作って郵送しろ」と脅されました。

もうお分かりだと思いますが、たとえどんな手口であっても、ヤミ金のたどる道筋はどれもまったく変わりません。ただ、外側に物品を媒介しているかどうか。それだけに過ぎず、恫喝を繰り返す違法なやり口は常と変わらないことを見抜くように心がけましょう。